【娘の顔に雨雲警報！】

【娘の顔に雨雲警報！】

空は雲一つ無い満天の青空。
サバ缶ご飯の弁当に、とびっきり美味しい
烏龍茶を持った娘は上機嫌(じょうきげん)で
仕事場(作業所)へと向かおうとしていた。

そして自宅の玄関を出た時に
娘は徐に(おもむろ)に背負ったリックから
折り畳の雨傘を取り出して開こうとしている
のである。

パパは初め何をしようとしているか解らなかった。
ただ「お天気だ　ょ」と声をかけると
娘は「だって暑いのだもの　ぉ」と
返事を返してきた。

パパは理解した。
娘には雨傘と日傘が解らないこと　ぉ

パパが娘に「これは雨傘、日傘じゃない　ょ」
と言うと
娘は「だって皆　傘をさしてるじゃないか　ぁ」
と怒り出してしまった。

そう・・・
知的障碍を抱える娘には
どう話しても
日傘と雨傘の種分けが出来ないのである。

更に色も　
パパが「日傘は、黒か白しか無いと思う　ょ」と
言うと

娘はますます
「ピンクがイイ」と雨雲警報！

話せば話すほど平行線に
娘の顔に雨雲警報が広がって行く。
娘の顔が
だんだん悲しくなるのがわかる？

だって「傘をささなければ暑くて死ぬ　ょ」と
連呼するばかりで、すでに聞く耳を持たなく
なっているのだもの・・・

少しずつ知恵がつく娘の態度に
常に説明を求められるようで
嬉しいのか！　　悲しいのか！　
複雑な思いに耽るパパである。
今日も
ハレルヤ　エーメン


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