【父の感動】(蕎麦打ち名人)
お湯が
グツグツ グツグツ
煮え立っている。
朝冷えた
妻の居ないキッチンを
湯気が ふわぁ っと
暖めて昇る。
手打ちの蕎麦(そば)を解しては、
湯の中へと落として行く。
蕎麦は、一旦沈んで浮き上がり
気持ち良さそうに泳ぎだす。
そして泡立ってきて
コップ一杯の水で キュッ!
旨そうな色へと衣替え?
昨日(12/26)、幕張本郷クリスチャンコミニティーで
頂いてきた手打ち蕎麦。
牧師さんが精魂込めて打ったと言う。
90歳になる父が
じぃぃぃぃ と静かに見詰めている。
(爺(じじい)じゃ無い ょ)
「んんんんんん」と唸って口に運ぶ。
笑みに顔がほころんで
「手作りかぁぁぁぁ」とボソッと呟く。
そして箸(はし)を下に置くことなしに
ニコニコ と ニコニコ と
タダ タダ ニコニコ と
幸せそうに蕎麦を掻き寄せては、
口に運び頬張っている。
満足そうに最後の千切れた一本までも
摘んでは口に運び、腹をなぜおろす。
ミルキーにあわく白い蕎麦湯を残った
汁に注いでは、まったりと口に運ぶ。
ふぅ~ ふぁ~ ふぅ~~ と
口を窄め(つぼめ)て冷ましては啜っている。
そして
「温まるなぁぁぁ~~」と 呟いた。
年末の朝
静かな朝 妻も子供たちも居ない
なんだか 寂しい 朝の時間が流れる。
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